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ソニー凋落の真因

先日、NHKスペシャル「メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ 第1回 岐路に立つ"日の丸家電"」で、ソニー凋落の原因分析と彼らの巻き返し策についてレポートしていました。NHK経済解説員のすべてを知ってたかのような態度やコメントに我慢ならずに途中で切ってしまったのですが・・・。

まだソニーの絶頂期にあった2002年、僕は当時ファイザーの人事にいて、ヘイ・コンサルティングの職務等級制度をあのソニーが導入ということで、高級ホテルでセミナーをやったときに聞きに行きました。

ソニーの人事部長さんが得意げに「これからは各ポジションの成果定義を明らかにして、その結果を評価や報酬に結びつけていく」みたいなことを宣言されていました。

僕はそこに違和感を持ったので、最後の質疑応答のところで「ソニーの強みの源泉は、階層や組織の枠組みにかかわりなく、ある部分で自分の権限をはみだしてまで仕事していくような自由闊達さにあったのではないですか。このような制度をいれて大丈夫ですか?」って聴いたんですね。

その人事部長には「何言ってんの、きみ」みたいな返答でお茶を濁されてしまいましたが。

NHKの番組では、ソニーはそれぞれの社員が机の中に、担当業務とは違う自分ならではの「隠し球」を持っていて、その一部が世に出てヒットを飛ばすということの繰り返しだったのが、あるところから合理的な経営を志向する中で、その「隠し球」を持つことを許さなくなったことが、組織力を弱めたと断定していました。自由な気風で仕事できることを歓びにしていた優秀な異端児たちも、このときの早期希望退職制度で抜け出て行ったようです。

この「隠し球」が、まさに「明日備(あそび)」なんですね。一見無駄に見えるようなものの中に、実は組織の未来を創る要素が隠されていたはずです。そこに対する視点を失ってしまったから、ソニーは「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」を高らかに謳ったソニーではなくなってしまったのではないでしょうか。

さて、ソニーの新たなトップに就いた平井さんはとってもいい感じの経営者のようですね。長身で甘いマスク、そしてネイティブ風な英語を操り、オープンでフランクな感じ、そしてビジョナリー。欧米企業のトップではよく見かける感じに見えます。

僕の勝手な期待としては、欧米の有能経営者的な目に見えやすい要素だけでなく、目に見えにくい「隠し球」をゆるすような自由闊達な土壌を復活させ、再び日本を代表するいい会社づくりをリードしてほしいと思っています。
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まとめ【ソニー凋落の真因】

先日、NHKスペシャル「メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ 第1回 岐路に立つ"日の丸家電"」で

プロフィール

野口 正明

Author:野口 正明
一人ひとりの想いや行動が、縦横無尽に重なり合うことで、その総和を超える圧倒的なエネルギーや結果が生まれるという“創発”にかかわり続けることがライフワーク。

国内大手食品企業で商品開発、生産管理、人事の仕事を経験後、外資系企業HRマネジャーに転身。2006年より㈱スコラ・コンサルト プロセスデザイナー。

地域コミュニティでも創発を広げるため、自然とアートに恵まれた里山・藤野(神奈川県)へ2013年末移住。特定非営利活動法人ふじの里山くらぶ理事。日本アーツビジネス学会事務局長。

1965年福岡県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。

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