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なぜ、いま「明日備(あそび)」か?

2000年、35歳のときに初の転職をしてから、明日でまる12年になります。その12年は、6年間がアメリカ企業に、そしてスコラで6年という内訳になります。

2006年にスコラに移籍してからは正直、苦闘の歴史でした。何を軸にアプローチしたらいいのか?お客様から対価をいただく根拠は何なんだ?少し寄り道しすぎた感もありますが、お客様との試行錯誤を経て、ここに来てやっとある確信が持てるようになりました。それを一言にすれば、「明日備(あそび)」ということになります。

スコラのDNAである「企業風土変革」という言葉をここ数年、僕はあえて封印してきました。『なぜ会社は変わらないか』の多大な影響もあって、スコラになじみのある方にはなんとなくで伝わってしまうことが、かえってその本質の理解の障害になっているのではないかという問題意識があったからです。それに対する僕なりの「仮説」が「明日備(あそび)」です。

あっ、もちろん、これは僕の解釈であって、社内でオーソライズされたものではまったくありませんので(笑)。

以下はスコラ・メールニュース今月号で書いた僕のコラムです。なぜ、いま「明日備(あそび)」なのか?魂心のメッセージです。

◆◇◆◇◆◇◆ プロセスデザイナーコラム ◆◇◆◇◆◇◆
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ビジネスを「明日備(あそび)」と考えてみる

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 12年前、当時所属していた不条理うずまく日本企業を捨て、私は
グローバルに活躍するビジネスパーソンを目指して米国企業に移籍
した。
 そこはまさに天国のようであった。大嫌いだった、やたらに長く
て数の多い、でも何も決まらない会議からの解放。意味のない長時
間残業ともおさらば。組織の方向性に合致してさえいれば、自分で
何でも決めて、どんどん実行できた。年功序列など関係なく、実力
と成果しだいで給料は毎年2ケタアップし、ポジションも上がり、
次の部門トップとしてサクセッサー(後継者)の指名も受けた。

 が、6年前、気がついたら、私はスコラ・コンサルトの門をほと
んど衝動的に叩いていた。もちろん、日本企業のあの世界にもう一
度戻りたかったわけではない。でも外資系企業における成功の裏で、
何か満ち足りることのないモヤモヤ感があったのはたしかだ。
 当時は言葉にすることができなかったが、それが「目に見えにく
いもの」への視点の欠如にあるとわかったのは、随分と後になって
からのことである。

 投下した資本を最も合理的に回収し、利潤を生み出すという目的
からすれば、「目に見えるもの」だけを客観的事実として判断材料
にするのは一番効率がいい。そもそも、それが資本主義の大原則で
ある。けれど、私たち日本人の感覚としては、それだけでは何か物
足りなさが残りはしないだろうか。この違和感が、何のために経営
するのか、何のための事業か、さらには何のために生きるのかとい
う問いと密接につながっているように思う。

 ここで江戸時代にいきなり話を転じたい。当時の日本は経済的に
は停滞期にあったが、人々はどうも豊かな文化生活をエンジョイし
ていたらしい。
 彼らにとっての「働く」とは、「傍(はた)を楽にする」活動で
あって、人の価値は、地位の高さや財産の大きさよりも、どれだけ
人様や世間の役に立っているかで見られていたというのだ。そして、
夜はせかせか残業することもなく、明日も傍を楽にする行ないの原
動力として、語らいや芸事に興じ、それを「明日備(あそび)」と
呼んだ。

 私はこれから日本企業が目指す世界はこれだ!と直観した。「明
日備(あそび)」を、現代版のビジネスとして再定義できないか。
たとえば「明日備(あそび)」を、「明日の準備」と「あそび」の
掛け合わせと捉える。
 組織や事業の未来を創造するための「明日の準備」には、目の前
の結果を追いかけるサイクルからいったん離れ、自由に発想し挑戦
することに心底夢中になれる「あそび」が必要だ、と私は思う。

 「ワークライフバランス」で、合理的にワークとライフを切り分
けてマネジメントしていく欧米的なやり方のよさは、私もかつては
それを謳歌した身だからわかっているつもりだ。でも、仕事とあそ
びを二元的に切り分けることなく、「明日備(あそび)」として楽
しむスタイルのほうが日本人には合っているような気がする。
 折しもビジネスの環境は、「目に見える」計算可能な部分がどん
どん縮小して、こうすれば成功するという正解はもはやない。そこ
では「明日備(あそび)」がきっと生きるはずだ。私がスコラ・コ
ンサルトに転じてから、日本企業のお客様と一緒に悩み抜きながら
求めてきたものも、「明日備(あそび)」だったように思う。

 繰り返しになるが、短期的な儲けを追求するなら、欧米企業にな
らったアプローチがやっぱり有効だろう。そこに私たちなど使って
しまうと大変な後悔をするに違いない。でも、自信を持って言おう。
「明日備(あそび)」ならば絶対に負けない。
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まとめ【なぜ、いま「明日備(】

2000年、35歳のときに初の転職をしてから、明日でまる12年になります。その12年は、6年間がア

プロフィール

野口 正明

Author:野口 正明
一人ひとりの想いや行動が、縦横無尽に重なり合うことで、その総和を超える圧倒的なエネルギーや結果が生まれるという“創発”にかかわり続けることがライフワーク。

国内大手食品企業で商品開発、生産管理、人事の仕事を経験後、外資系企業HRマネジャーに転身。2006年より㈱スコラ・コンサルト プロセスデザイナー。

地域コミュニティでも創発を広げるため、自然とアートに恵まれた里山・藤野(神奈川県)へ2013年末移住。特定非営利活動法人ふじの里山くらぶ理事。日本アーツビジネス学会事務局長。

1965年福岡県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。

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