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サンチアゴ巡礼路を歩いて(5)

スペインはEUの中で、経済的に問題児とされる国ですね。最近はやや持ち直しているとも聞きますが、基調は変わっていないでしょう。

巡礼したガリシア地方は、イベリア半島の北西部に位置し、スペインの中でも、さらにこんな定評があるようです。「主だった工業もなく、地味も乏しく、大消費地からもはずれ、伝統的に半農半漁の貧しい地方である」 「典型的な過疎・後進地域」

今回はあえて何も調べないままに現地を訪れたので、実は帰国後にこのような情報に接して驚きました。なぜなら、巡礼の道々で出会う人たちに「ゆたかさ」を感じていたからです。雨が多く「グリーンスペイン」とも呼ばれる自然に恵まれた環境の中で、人々はゆったりしたペースで日常生活を送っているように見えました。

村のバルには、地元の人たちが三々五々にやってきて、夜更けまで延々、おしゃべりを楽しんでいますし、僕ら巡礼者に会うと多くの人が「ブエンカミーノ!」と声をかけてくれます。そして、物価が安い。バルや庶民的なレストランで、かなり飲み食いしても1000円かからない程度。とてもおいしい深煎りのコーヒーやカフェラテも1杯150円くらい。スタバよりもおいしくて安いので、世界的なコーヒーチェーンがないのもうなずけました。

ところが、終着地のサンチアゴ・コンポステーラの市街地に足を踏み入れた途端に、状況が変わりました。ここは州都で、観光地。人間の歩くスピードは一気に速くなり、多くがスマホをいじりながら通り過ぎていきます。表情も心なしか険しさが加わったよう。

さらに、帰国のために、マドリッドに最後の2日間滞在しましたが、この傾向に拍車がかかります。物価も(主に飲食費ですが)ガリシア地方の軽く2倍以上。若年層失業率が5割を超える状況も影響しているのでしょうか、ホテル周辺の路地裏で明け方まで、多くの若者たちがたむろして騒ぐ声が聞こえ、安眠できませんでした。

まぁ、もちろん、旅で体験したことの一部を切り取った風景であることは承知していますが、「経済」と「ゆたかさ」の関係について、常識とされていることを疑い、自分の頭で考えなければならないと強く思いました。

人間にとって本当に必要とされる社会・経済とは何なのだろう?

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プロフィール

野口 正明

Author:野口 正明
一人ひとりの想いや行動が、縦横無尽に重なり合うことで、その総和を超える圧倒的なエネルギーや結果が生まれるという“創発”にかかわり続けることがライフワーク。

国内大手食品企業で商品開発、生産管理、人事の仕事を経験後、外資系企業HRマネジャーに転身。2006年より㈱スコラ・コンサルト プロセスデザイナー。

地域コミュニティでも創発を広げるため、自然とアートに恵まれた里山・藤野(神奈川県)へ2013年末移住。特定非営利活動法人ふじの里山くらぶ理事。日本アーツビジネス学会事務局長。

1965年福岡県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。

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