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ぜんたいゾウさんが見えといいね<全体は部分の総和を超える>

こんな話をお聞きになったことはないでしょうか。少年たち6人が広場に集められ、ゲームをすることになりました。彼らは全員目隠しをされ、そこに置かれたものを手で触って何だか当ててみようというものです。ところがそれを触った後、全員が違う感想を言いました。「柱」「つな」「木の枝」「うちわ」「壁」「パイプ」。

少年たちは自分こそ正しいと主張し合い、ケンカが始まってしまうほどでした。結局、それぞれのイメージを合わせてみたら、それぞれが同じものの別の部分に触っていたことに気づき、ゲームはめでたく終了しました。「柱」は足、「つな」は尾、「木の枝」は鼻、「うちわ」は耳、「壁」は腹、「パイプ」は牙。そう、それを合わせた全体が「ゾウ」だったのです。(※インドの寓話を少しアレンジしてご紹介しました。)

このメタファー(比喩)は、そのままビジネスの中で起きていることを言い現わしているようです。各組織や各人は自分の担当する分野について、その責任を全うすべく日夜努力しています。

しかし、それぞれが邁進すればするほど、思ったような成果が出ないという事態に直面することになります。なぜならば、それぞれの行為が自己目的化してしまい、組織全体の目的の実現につながらないからです。やればやるほどに、相互の齟齬や不整合がどんどん拡大していくという悲劇が繰り返されることになります。

これはまさに対象を客体化し、徹底的に分析した上で、要素分解したものごとに最適化していくというモダンの考え方が引き起こしている現象と言えます。その呪縛に囚われているかぎり、解決の方向性は見えません。

そこでまずやるべきことは、象を前にした少年たちがやったように、お互いの認識を出し合って、共有することです。目の前にあるものが柱だ、つなだと勝手に出張しているうちは、人が集まることによる効果は全くなく、むしろ混乱を来たすだけですが、その全体が実は「象」であったと理解した途端、世界が変わります。

一人ひとりでは決して理解することができなかったものが、それぞれの認識を合わせ、しかも単に合計するだけでなく、全体に視点を広げることで、思ってもみなかったことに気づく可能性があるのです。

一昨日、ある企業の開発・生産部門の部長さんたち6人を集めて、ある重点戦略に関する5年後のありたい姿を描くワークショップを始めることが決まりました。事前に個別にインタビューしたところでは、その戦略について焦点を当てるポイントがそれぞれに見事に異なっていました。そう、だから6人の見方が対話を通じて統合されていくことで、未来戦略についての全体「ゾウ」が見える可能性は少なくないとワクワクしています!

全体ゾウ

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プロフィール

野口 正明

Author:野口 正明
一人ひとりの想いや行動が、縦横無尽に重なり合うことで、その総和を超える圧倒的なエネルギーや結果が生まれるという“創発”にかかわり続けることがライフワーク。

国内大手食品企業で商品開発、生産管理、人事の仕事を経験後、外資系企業HRマネジャーに転身。2006年より㈱スコラ・コンサルト プロセスデザイナー。

地域コミュニティでも創発を広げるため、自然とアートに恵まれた里山・藤野(神奈川県)へ2013年末移住。特定非営利活動法人ふじの里山くらぶ理事。日本アーツビジネス学会事務局長。

1965年福岡県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。

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