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中野民夫さんとの出会いから・・・

社会人になってから20年以上ずっとビジネスの世界一本でやってきていました。

それが大きく変わったのは、2010年9月に中野民夫さんと出会ってからです。「やさしいかくめい」と題して、民夫さんが大学生の頃から出入りしていた西荻のホビット村(知る人ぞ知るカウンターカルチャーの砦)で、さまざまな分野の第一線で活躍する彼の仲間を毎回ゲストに迎えて対話形式で進めていく7回連続ものの企画でした。

その最終回に当たる月、すなわち2011年3月に震災が起きました。

僕はそれ以降、被災地との交流や各種コミュニティへの参加等で、いろいろな「社会」に積極的にかかわり始めるようになりました。必然的な流れでした。

このことは今後のビジネスへの関与のしかたにもプラスに働くように思っています。社会経済システムの大きな地殻変動が、じわじわと起きているのを感じるからです。ビジネスもその流れを避けることはできません。

「やさしいかくめい」のゲストは、①見田宗介さん②星川淳さん③渡辺眸さん④上田紀行さん⑤西村佳哲さん⑥西村勇也さん⑦志村季世恵さん とすばらしい人たちばかりで、毎回(いい意味で)ショックの連続でした。

僕は感想文を書き、毎回毎回頼まれてもいないのに勝手に民夫さんに送りました。それが縁で、懇意にさせていただくようになったのですが。

特に、第1回 社会学者・見田宗介さんの回の衝撃は今でもしっかり残っています。


◎見田宗介:「現代社会はどこへ向かうか?~交響するコミューンの自由な連合」

現代も含めた「近代」という時代は、人類という生物種の歴史から見れば、たった一回かぎりの「大増殖期」であったということを、有史以来の人口動態やエネルギー消費量の変化を通して巨視的に見る方法論に、大きな衝撃を受けた。早速『社会学入門』と『気流の鳴る音』を読んで、見田先生の考え方を改めて確認した。そして、いよいよその「近代」が終焉のときを迎えているということである。私は社会に出てからずっとビジネスの世界に身を置いているが、先生が「近代社会の基本構造」であると位置づけるビジネスや、その主役を担ってきた企業も、時代の大転換点では根底から姿を変えてしまうのかもしれない。

私は20年弱のメーカー(日本およびアメリカ企業)勤務を経て、現在は組織変革コンサルタントをしている。ここでやっていることを簡単に言えば、企業が目先の収益を追いかけることに躍起になっている状況に対し、あえて立ち止まって、社会や顧客に向けての我が社の提供価値や存在意義といったような本質的なことを徹底的に考えることを促進・支援している。もちろん、見田先生の視点に比べれば、あくまでもビジネス世界の範囲内においてであるが。一部の企業ではそのようなことを考えることの意味や価値を感じ始めているのは事実だ。

一方でビジネス世界全体で見てみると、社会が向かうべきであろう方向に対する多くの企業のあり方にある種の違和感を持っている。つまり、地球資源の有限性は誰もが知るところであり、持続可能な社会への移行は社会的なテーマになっている。しかし、例えば大きく脚光を浴びている環境ビジネスを巡る苛烈な企業間のグローバル規模での競争を見ていると、それは欲求のあくなき充足を基軸にした従来のビジネスの世界観の延長線上としか思えない。地球の有限な資源を大切にしようというなら、企業同士もまた共存し合うというあり方は不可欠ではないのだろうか。

ではどうすれば?見田先生の主張されるように、いかに競争に勝つかから、どうやって共存を楽しむかという原理への転換、そしてそれを可能にする重要な要件である「幸福感受性」の獲得が大切であるという考え方には共感する。ただし、人間の本源的なよろこびとして、他者とつながり「共存」することだけでなく、必死の努力によって他者に勝つという、「競争」の要素なくして活力ある社会は成り立たないのではないかとも直感的に思う。まだ具体的な実現のイメージは全くないが、私は本拠にしてきたビジネス世界において、「共存」と「競争」のうまいバランスを見つけていく努力を、まずは自分の関わるクライアント企業の支援を通して、より意識し、実践していこうと思う。
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プロフィール

野口 正明

Author:野口 正明
一人ひとりの想いや行動が、縦横無尽に重なり合うことで、その総和を超える圧倒的なエネルギーや結果が生まれるという“創発”にかかわり続けることがライフワーク。

国内大手食品企業で商品開発、生産管理、人事の仕事を経験後、外資系企業HRマネジャーに転身。2006年より㈱スコラ・コンサルト プロセスデザイナー。

地域コミュニティでも創発を広げるため、自然とアートに恵まれた里山・藤野(神奈川県)へ2013年末移住。特定非営利活動法人ふじの里山くらぶ理事。日本アーツビジネス学会事務局長。

1965年福岡県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。

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